抗菌薬と抗生物質の違いは人工

世界で初めて抗生物質が見つかったのは自然界のアオカビという微生物からでした。 この微生物ペニシリンを体内に取り込むことで殺菌・静菌効果があることが医学的に大発見したのは偶然で、1911年にイギリスの医師フレミングが、ブドウ球菌を培養中にカビが混ざってしまい、そこだけが死滅したことが発端でした。 ペニシリンの発見により第二次世界大戦において多くの負傷兵が助かることができたのです。

対して抗菌薬というのは、自然界の成分ではなく人工で作り出された医薬品で抗生物質の種類との違いは「人工か否か」「○○〇系」という分類の違い以外に意味は一緒になります。 抗菌薬の最初の生成は、1932年ドイツで後のノーベル物理学賞の研究者がプロントジルというものを作り出しました。 1930年代で肺炎感染による死亡が30%だったのがこのサルファ薬という抗菌薬により10%まで激減して、その数年後に抗生物質ペニシリンで5%まで減らせることができました。 臨床の現場での活躍としては最初は抗菌薬でしたが、直ぐにペニシリンの抗生物質の威力が上回り幅を利かせるようになった訳です。

病気にによって抗菌薬か抗生物質が処方され治療が違う

抗菌薬や抗生物質には構造の分類の系統で「〇〇〇系」という分け方があります。 意味の違いは、細菌の殺し方や抑え方や効果がる病気が違ってきます。 抗菌薬の代表的なものは「ニューキノロン系」で有名なのはクラビットで膀胱炎に良く使用されます。 ニューキノロン系は抗生物質や抗菌薬で一番殺菌力が強いと言われております。

殺菌と静菌の意味と違い

体内に入った細菌を即効で減らす方法として、「殺菌」と「静菌」の2種類の違う意味があります。 殺菌は細菌を直接死滅させる方法で、静菌の抗生剤はそれ以上増殖させない対策です。 抗菌薬でもニューキノロン系は殺菌で、サルファ系は静菌になります。

静菌は抗菌薬を飲んだ人の免疫の回復力がある程度ないと負けてしまう可能性があるのが抗生物質のデメリットです。 殺菌は、濃度依存・時間依存という項目があり抗菌薬の飲み方で濃度と時間を調整しないと最大の殺傷力が発揮できないこともあります。 どちらも一長一短があるので、医師の指示に従うのが賢明です。

殺菌にも3通りあり、細胞壁を合成するのを阻害する方法、細胞膜を直接傷付ける方法、核酸の合成を阻害させる方法があります。 ペニシリン系は細胞壁、ニューキノロン系は核酸と構造上の分類で抗生物質の種類の働きが違ってきます。 静菌は2種類で蛋白合成阻害、葉酸合成阻害です。

風邪で抗菌薬を飲めばウィルスは消える?

高い熱が出たり咳が酷かった風邪の時に抗菌薬を飲めば治るかというと90%以上はNOになります。 風邪というのはウィルスが体内に入って起きる病気なので、抗生物質や抗菌薬は細菌を退治しますがウィルスは退治できません。 絶対に治らないかというと、細菌とウィルスが複合したようなものなどに効くこともありますが基本的には風邪には抗菌薬を飲まないようにしましょう。

抗菌薬を気軽に多用すると耐性菌というものが体内で出来上がってしまいます。 耐性菌というのは、抗菌薬や抗生物質に負けないよう細菌が進化してパワーアップした新型のものです。 一度耐性菌が出来上がってしまうと次回以降に同じ系統の抗菌薬を飲めなくなるので注意が必要です。 耐性菌は自分の体の中だけでなく、他人から感染するときも新型ウィルスのように過去に例のない耐性を持つものも存在します。 インドでは抗生物質の使い過ぎで、国中に新しい耐性菌が氾濫して大変なことになっているとのニュースです。


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